2014年12月19日 (金)

サンタがウチにやってきた

今年もあと2週間を切ってしまいましたね、早いものです。
真面目なよゐ子を演じた一年のご褒美に、ひと足早くサンタさんが我が家にやってまいりました( ^ω^ )ニコニコ

FUJINON XF50-140mm F2.8 R LM OIS WRXf50140
XFレンズ3本目の導入です。
フルサイズ換算70-200mmクラスの望遠ズームは、その万能性から写真好きなら是非とも持っていたいレンズであり、それ故にメーカー各社がその性能に凌ぎを削って意欲作を投入してくるレンジでもあります。FUJIFILMもその戦場に満を持してこのレンズで殴り込みをかけてきたということで、ロードマップに載った段階から入手せざるを得ないと心に決めておりましたところ、サンタさんに願いが通じたようですw
高価なED(異常分散)レンズを6枚、AF用リニアモーターを3個、全域F2.8かつ光学手振れ補正機構搭載、なおかつ防塵防滴対低温構造と贅沢の限りを尽くした設計のこのレンズが、自分のような一般庶民でもギリギリ手に入る価格帯で市販化されたことに感謝しつつ、まずは外観チェック。
フィルター径φ72mmの大きな前玉は漢らしくてやっぱりイイですねぇ。
Xf50140_xt1 全長175.9mm+花形フードで、ミラーレスのX-T1に装着するとかなり長く感じますが、三脚座と縦位置グリップの高さがキッチリ合わせてあるので机上での座りも良く、ギリギリ1kgを切った重量もバランスよく配分されています。ズーム全域で全長が変らないのも取り回しの良さに貢献していますね。
X-T1付属のちっちゃなクリップオンストロボまで装着した横顔は、第一第二・第三艦橋を備えた宇宙戦艦ヤマトにも見えて、心は既に波動砲発射準備完了ってなもんですが、折しも本日X-T1ボディ側にも待望の大規模改善ファームウェア Ver. 3.00 が公開されたところなので、はやる気持ちを押さえ込みつつ、バージョンアップしてから近所を試し撮り散歩してきました。

Totoro_cc_xf40140
DATA : FUJIFILM X-T1 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR

1/30sec. : F2.8 : ISO 200 : 140mm (FS.213mm) : Clasic Chrome in CAMERA RAW developing

早速新ファームウェアで新搭載のフィルムシミュレーション・クラシッククロームを使って近所猫の通称トトロを激写。PENTAXのカスタムイメージでいうところの銀残し風に、これまた渋好みのイイ風味に撮れますですねぇ。
3倍早いかどうかはさておき、初採用3リニアモーターのAFも静かにスッと合焦して気持ち良く、待望のAFエリアダイレクト選択機能と相まってようやくこれでC社N社S社の速写対応能力に一歩近づいた気分。手振れ補正もかなり強力で、テレ端でもあと一段くらいはシャッタースピード落とせそう。

Kawarakoma_cc_xf50140
DATA : FUJIFILM X-T1 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR
1/52sec. : F4 : ISO 400 : 140mm (FS.213mm) : Clasic Chrome in CAMERA RAW developing

全域F2.8は伊達じゃない…んだけど、そこはやっぱりズームレンズ、気持〜ち周辺部の描写が甘い感じがするかなぁと半段絞ってみれば、ちょっと吃驚するくらい立体感が増しますね。φ(゚Д゚ )フムフム…これは試し甲斐があるぞと。

Fallinstars_xf50140
DATA : FUJIFILM X-T1 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR
1/110sec. : F2.8 : ISO 400 : 110mm (FS.166mm) : Velvia in CAMERA RAW developing

この時期イルミネーション撮るには周辺域の口径食がちょっと目立つのが残念ではありますが、それでもOIS付きで手持ちでバシバシ撮れるメリットがあるから許しちゃおうかなって・・・あ、年内もうお休みないんだった。クリスマスイルミネーションなんて撮ってるヒマないじゃ〜んw orz

サンタさん、休み下さい!(切実)

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2014年4月21日 (月)

開放的“猫”写

前回、新兵器導入をエントリーしてから次回は使い勝手編を・・・などと書いておきながら、あっという間に2ヶ月が過ぎてしまいました(;´Д`)

Xf56mm_xt1 X-T1システム自体を使いこなせていると言うにはまだまだ程遠い段階ではありますが、最初の一本に選んだレンズ XF60mm F2.4 R Macro に続きボディからひと月遅れで3月に発売された広角ズーム XF10-24mm F4 R OIS も無事入手完了し、いよいよメイン機としての運用も視野に入ったこの段階で幸いにも、これまた新しくFUJIFILMのXシリーズラインナップに加わったばかりの大口径レンズ XF56mm F1.2 R をお借りして使う機会に恵まれましたので、今回はこのレンズ一本勝負で撮った写真を中心にレビューしてみようと思います。

17753-3304-294533

ちなみに写真はすべてRAWから純正ソフトで現像し、クリックして拡大表示される画像はオリジナルを50%リサイズしたものです。

_dsf0495

DATA : FUJIFILM X-T1 / XF56mm F1.2 R
1/680sec. : F1.2 : ISO 800 : 56mm (FS.84mm) : RAW FILE CONVERTER EX

 

相手が開放F値1.2の大口径レンズとなればやはりその実力を見てみたくて、なんでもかんでも絞り全開の薄々被写界深度ばかりで撮りたくなってしまうのが人情というもの(^_^;)・・・そしてそのカミソリのようなピントの薄さに翻弄されながらピンボケ写真を量産すること1週間、ようやくなんとか歩留まりが安定し出した頃には折角の桜も跡形もなく散ってしまっておりましたので、必然的に被写体は毎度お馴染の猫たちになるわけでして。。。

背景のボケ具合は流石としか表現する語彙を持たない自分が歯痒くてなりませんが、これだけクセなく自然なBokehを見せられると、正直自分にはもはやフルサイズ機のそれと区別がつけられる自信がありません><

_dsf0552

DATA : FUJIFILM X-T1 / XF56mm F1.2 R
1/4000sec. : F1.4 : ISO 200 : 56mm (FS.84mm) : RAW FILE CONVERTER EX

とはいえ開放F1.2の威力をいつでもどこでも発揮できるかというと必ずしもそうではなく、落とし穴があることにもすぐ気付いてしまいました・・・そう、このレンズは明るすぎるのです!
昨今の高感度化した撮像素子は反面、基準感度もISO200と高くなっていることに加えてX-T1の最高速シャッタースピードが1/4000sec.に留まっていることで、強くなりはじめた春先の陽射しの下では否応なく絞らざるを得ない状況が多く見受けられたのは残念に感じました。聞くところによると1/8000sec.対応のシャッター機構をX-T1に搭載すること自体は可能で、実際検討もされていたようなのですが、バッテリー保ち等の理由があって今回は見送られたとか。つくづくカメラというのはバランスが難しいプロダクトなんですねぇ。

_dsf0577

DATA : FUJIFILM X-T1 / XF56mm F1.2 R
1/1800sec. : F2 : ISO 200 : 56mm (FS.84mm) : RAW FILE CONVERTER EX

まぁ気を取り直して、開放から写りの良いレンズは半段〜1段絞ったあたりがいちばん美味しいはずと試してみれば、これまた想像以上の素晴らしいキレ味だったりするので、なにがなんでも開放で撮れなきゃ意味がないとは言えないんですがね。

_dsf0610

DATA : FUJIFILM X-T1 / XF56mm F1.2 R
1/4000sec. : F3.6 : ISO 200 : 56mm (FS.84mm) : RAW FILE CONVERTER EX

さらに絞り込んでいくに従って描写の立体感が増していく様を見せつけられるのも、このレンズが一本で2度3度美味しいと感じさせてくれる由縁ですが、このあたりはFUJIFILM独自の X-Trans CMOS との相性の良さが現れている部分かもしれません。

_dsf0607

DATA : FUJIFILM X-T1 / XF56mm F1.2 R
1/3300sec. : F1.4 : ISO 400 : 56mm (FS.84mm) : RAW FILE CONVERTER EX

レンズ操作性の面では、やはり絞り値表記のあるオーソドックスな絞り環つきに戻ったのが助かりました…というのも直前に自前で入手した XF10-24mm F4 R OIS の絞り環が無表記無限回転式で、その方式に若干の戸惑いを覚えていたからに他ならないのですが。クリック感は少々浅めですが、それでも1/3段刻みを左手の指先に感じながら絞り調整出来るレンズが自分の性に合っているようです。
実絞りに絞り込んでも画面の明るさを変えずにボケ具合が確認できるEVFがあるからこそ、このあたりの操作性は犠牲にしてほしくないものですね。
AFに関しては、正直可もなく不可もないといった感じです。おそらくフォーカス時に移動させるレンズ群が大きく重いのでしょう、最新のレンズにしては結構大きなガコガコ音とともに焦点が行き来するのには、多少の慣れ(諦め?)が必要に感じました。
あともうひとつ、あえて欠点…というか弱点をあげておくとすると、最短撮影距離の長さがあげられるでしょうか。カタログ上0.7mとなっていますが、手持ちの機材でいちばん近い焦点距離の PENTAX DA☆55mm F1.4 SDM が0.45m程度まで寄れることを考え合わせると、結構この点で使えるシチュエーションが限られてしまう可能性はあるのかなと。

_dsf0511

DATA : FUJIFILM X-T1 / XF56mm F1.2 R
1/120sec. : F1.2 : ISO 800 : 56mm (FS.84mm) : RAW FILE CONVERTER EX

ひと月ほど XF56mm F1.2 R を使ってみた印象はこんなところでしょうか。欲しいかと問われれば 正直に欲しい!です(^_^;)・・・描写に関しては文句なしのレンズなので、ポートレート用途中心な人には必需品なのではないでしょうか。ようやく使い慣れてきたところなので、これ以上お借りしていると勢いでポチってしまいそうな自分に気が付いて慌てて返送用の梱包したくらいですからw
これで防滴防塵対応だったら間違いなくポチってたんですがねぇ。。。

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2014年2月19日 (水)

ダイヤルTを廻せ!

A.C.+3days・・・アフターコロニーじゃなくて、アフターCP+ね。

今年の御苗場Vol.14横浜は、正にその名の通り横浜にBrizzardを引き連れてきて、よもやの会期3日目開催中止というハプニングがあったりしましたが、最終日には親しくしていただいているナカムラマサトさんが、見事デジタルカメラマガジン賞を受賞するという嬉しい出来事もあって、なんだかんだ大盛況のうちに幕を閉じました。
個人的には結局バタバタと慌ただしく本番を迎えてしまい、アタヽ(д`ヽ彡ノ´д)ノフタしている間に終わってしまったような、祭りのあとなのかあとの祭りなのかよくわからない感じでちょっと脱力中のyonhongiであります。

Xt1_dials CP+そのものは初日のプレミアタイムに、遠路はるばる今年もやって来たむっちーさんや、いつも(生)暖かいコメントつきで紹介してくれるクマデジタルさんといっしょにひと通り見て回ったのですが、前述のようにふわふわした気持ちだったので、記事に出来るほどの記憶がなかったりww

だがしかし、まだだ、まだ終わらんよ!
と・い・う・こ・と・で

勝手にセルフCP+…CAMERA & PHOTO IMASING し・よ・う !

FUJIFILM X-T1

買っちゃいました テヘペロ(・ω<)
(ホントはね、2/15発売のこのカメラを意気揚々と御苗場最終日に持っていこうと企んでいたのですが、同時に頼んだレンズは発売延期になっちゃうわ、雪による物流大打撃でボディも間に合わないわで、当日までに手元に届いたのはバッテリーグリップのみだったというね(´・ω・`)ショボーン)
去年も一昨年も何気にコンパクトカメラにしか手を出さなかったので、自分としては久々の本格的カメラ購入なおかつ何気に初ミラーレス機で
結構テンションあがっちゃっています(なにせ実機に触りもしないで発表即ポチだった)。折角ですから何回かに分けて自腹レビューなどエントリーしてみようかなと。で、まずはハードウェア編を手持ちのXシリーズ初代X100と比較しつつ。

なんといっても特徴的なのが軍艦部に並ぶ3連のダイヤルでしょう。
左肩からISO/ドライブモード2段ダイヤル、(ペンタプリズムは入っていないけれど便宜上)ペンタ部右のシャッタースピード/測光モード2段ダイヤル、そして露出補正ダイヤル。

Xt1_back
特にISOダイヤルは Canon Powershot G7 を使っていた時から、デジカメだからこそ必須と内心ずっと思っているにもかかわらず、なかなか搭載される機種が少ない機能性パーツのひとつで、それ故、今回購入の決め手になったのもこのダイヤルがあったからと言っても過言ではありません。ダイヤル中央のロックボタンは人によって評価が別れる部分ですが、ISOは意図を持って設定したらある程度そのまま撮影しますし、ISOブラケット機能も搭載されているので、各位置ロックの方式で正解だと個人的には思います。
対して、シャッタースピード優先で使う場合に頻繁に弄るであろうSSダイヤルのロックは当然A位置のみですし、ロック機構のない露出補正ダイヤルはその分固めの廻り具合で、X100のそれよりもひとまわり大径化して補正範囲も±2EVから±3EVに拡大することで、利便性と操作性のバランスをとったものと思われます。

背面では十字キーとコマンドダイヤルが分離して一般的な上下左右のボタンになったのが目に付くところ(X100で最も不満が出た部分でX100sではそれでもかなりフィーリングが改善された部分)ですが、その4つのボタンをFnボタンとして全てカスタマイズ可能にしてくれたのは好感が持てます。一部でこのボタンのストロークが少なく押しづらいとの意見も見受けられますが、自分的には許容範囲内で慣れの問題じゃないかなと。

Xt1_evf_full そして話題のEVF。
X-E2までのレンジファインダースタイルも使い勝手悪くはありませんでしたが、このモデルから一眼スタイルの光軸上に移動したEVFは、現時点で最高のEVFとの謳い文句に間違いはないようです…が、それはあくまでEVFとしてであって、OVFと比べるのはやはりナンセンスかと。
像倍率は文句なしで像の追従も悪くありませんし、色合いも変に彩度が高いということもありません…が、やはり明暗差の激しい視界を横切るような動作をすると、ホワイト/ブラックアウトしてしまうのは、人間の眼に比べてラチチュードの狭い撮像素子を使っている以上仕方がないことでして…その点はメーカー側も重々承知の上なのでしょう、X100のハイブリッドビューの頃からファインダーにコダワリを持って開発してきたFUJIFILMなだけあって、EVFならではの機能を搭載してきました。

Xt1_evf_2cell マルチモード・ビューファインダーと名付けられたそれらの表示方法のうちの2画面やデジタルスプリットイメージなどは、確かにOVFでは実現しえない新たな表示方法の模索の結果であると言えるでしょう。
いままでのAFまかせで構図確認の為だけのEVFが、ようやく積極的にMFにも使えるファインダーに(まぁまだまだ道半ば感はつきまといますが)一歩近づいたという感じです。ぶっちゃけ背面液晶使えば今までだって同じようなことが出来たと言ってしまえばそれまでですが、カメラという道具において覗き込んで使うファインダーとフリーな体勢で使う背面液晶とでは役割が全く違うので、この部分の進化はやはりデジタル一眼には不可欠といっていいでしょう。特に望遠系やマクロなレンズの場合、見えの良いファインダーを備えることは撮影効率と撮影意欲に直結しますから。

Xt1_xf60mmmacro そんなわけで自分は今回、キットレンズのセットではなく、Xマウント1本目のレンズに敢えて XF60mm F2.4 R Macro を選んでみました。
(御苗場出品作品でもそうですが、自分は縦位置撮影比率が高いので)バッテリーグリップ VG-XT1 も装着。ストラップは色々と応用の利くdiagnalのNINJAストラップ38mmの冬季限定ダークオレンジ色という組み合わせ。

いやはや カッコイイ( ´Д`)=3

この角度から見ると数字の刻印が溢れていて、それだけで何故か幸せを感じますねぇ。往年のFUJICAではなくFUJIFILMロゴなのも不思議と違和感なく、よくボディに溶け込んでいると思います(CONTAXってロゴでも違和感ないけどw)。
そしてなにより素晴らしいのがこのサイズ感。厚みといいバランスといい正にフィルムカメラ時代のそれで、グリップを握りしめただけでノスタルジーに浸れる世代になってしまった自分を再確認してしまい、嬉しいのか悲しいのかよくわからない涙を流したり…。
とにかく、この縦位置グリップの握り心地はかなり良いので、X-T1購入の際には一緒にカートへ入れることを強くおすすめします。

長くなりそうなので、今回はこのへんで。
次回使い勝手編につづ・・・くと思いますw

Photo
DATA : FUJIFILM X-T1 / XF60mm F2.4 R Macro
1/5sec. : F7.1 : ISO 800 : 60mm (FS.91mm) : JPEG (FILMsimulation-PROVIA)


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2012年6月20日 (水)

あらしのよるに…カメラいじり

気の早い台風4号が上陸した今日、たまたまお仕事お休みの日だった自分は、ツイてるのかツイてないのか。。。
時速65kmと足の速い台風で、いつごろから降り出すかも心配だったので外出は控えました…できれば本土寺あたりまで出向いて紫陽花や菖蒲でも撮影して来たかったのですが。

そんなわけで連邦の新兵器、黒い悪魔ことDSC-RX100の自腹レビュー第二弾は、改めて本体編です(前回は届いたばかりの実践投入で、しみじみ愛でる時間がなかったのでw)

Dscrx100_flashpopup レンズが沈胴している状態だと、上から1/3程の位置にあるキャラクターラインのせいか一見して飯盒のように見えるボディデザインは、それだけになかなかミリタリーで男心をくすぐりますが、細部を観察してみるとより一層魅力的です。
SONYのロゴは掘り込みですし、レンズ正面に施された目の細かいスピン加工やコントロールリングのローレットの刻み具合がまたそそりますねぇ。
コントロールリングの操作感はなかなか重厚で、しっとりとまでは言わないまでも無段階にジワッと廻る感触が指先に心地よいのです。
正面右下のZEISSマークだけはシールでしたのでそのうち剥がしちゃうと思いますが、Carl Zeiss Vario-Sonnar T* レンズ表記以外に余計なブランドロゴや機能表示されていないのがまたスパルタンで好印象。
そのレンズは電源オンとともに大きく繰出します。広角端望遠端でほぼ最長、換算75mm前後で最短になりますが、それでもよくぞこのボディの厚みに開放F値1.8のレンズを収めたものだと感心してしまいます。
フラッシュは小型ながらもリトラクタブル方式。ちょっと残念なのは手動でポップアップするスイッチが無いので、背面ボタンで発光許可してシャッター半押しで初めてカチャッと出てくる点…これだと猫さん撮りでアイキャッチ入れようとすると、フラッシュ飛び出したときの音で驚かれて逃げられる場合があるんですよ。。。

Dscrx100_topDscrx100_topzoom_2 コンパクトデジカメとしては異様に重い操作感のモードダイヤルやシャッターボタン、果ては小さな電源ボタンにまで放射スピン加工がされているのも素敵です。
コントロールリング根元上面にも Vario-Sonnar T* F1,8 と刻まれているのはちとくどい気もしますがカッコイイから許しますw
ちなみに型式DSC-RX100はさり気なく軍艦部に記載されていますが、Cyber-shotのブランドロゴとフォントを変えてあるのって、なにか社内規格でもあるんでしょうか、ね?
この軍艦部の段差もちょっと大袈裟なくらいシャープな印象ですが、キライじゃないです。

Dscrx100_bottom Dscrx100_bottomzoomDscrx100_microusb_2
底面には電池室兼メモリカードスロットとHDMI端子。この辺の配置はオーソドックスなコンデジですが、PENTAX Q のようなサイドスロット方式の方がなにかと便利で好みなんです…でもまぁRX100の場合は充電は側面のmicroUSB端子経由なので、Eye-Fiカード入れっ放しで使えばManfrottoポケット三脚付けっ放しに出来ますから良しとしましょう。

Rx100_q_topRx100_q_back_2 その PENTAX Q とはホントにディメンションが似通っています。
かたや1/2.3インチ素子のレンズ交換式ナノ一眼、かたや1インチ素子のコンデジと、生い立ちも性格もまるきり違うのですが、どちらもギュッと凝縮された機能美を感じさせてくれるところが不思議な共通点ですね。
背面液晶はQの46万ドットに対し、RX100は白画素を加えた123万ドットのTruBlackエキストラファイン液晶で流石の高精細高彩度です…が、ちょっと彩度高過ぎっすな(;´∀`)…炎天下での視認性は抜群ですが、背面液晶で見た時と後で画像取り込んだ時との印象に違いがあり過ぎるので、設定に明るさだけじゃなく色合い調整も欲しいところ。
ここ数日使っていて、他にもこの背面液晶には若干要望があったりもする(情報表示項目のカスタマイズがしたいとか、フラッグシップCyber-shotなら可動パネルにしてほしかったとか、欲を言えばキリがない)のですが、それでも数あるコンデジの中ではトップクラスの見易さなのは確かです。

とまぁ、以上のようにDSC-RX100は既存のコンデジの枠に囚われない、カメラ好きの所有欲を満たしてくれる相棒になる素質充分であることは間違いありません。
しかも肝心の写りに関しても個人的に今のところ満々足なワケでして、気軽な記録撮り用サブカメラのつもりが、ひょっとしたらメイン使いしても(キャプション入れなければバレないんじゃないくらいの)イイ奴だったりします。

Rx100_sample_28mm
DATA : Sony DSC-RX100 ( with Vario-Sonnar T* 1,8-4,9/10,4-37,1 )

1/1250sec. : F2 : ISO 125 : 10.4mm(FS.28mm)
: JPEG (Resize Only)



Rx100_sample_30mm
DATA : Sony DSC-RX100 ( with Vario-Sonnar T* 1,8-4,9/10,4-37,1 )

1/160sec. : F5.6 : ISO 125 : 11.3mm(FS.30mm)
: JPEG (Resize Only)



Rx100_sample_illust
DATA : Sony DSC-RX100 ( with Vario-Sonnar T* 1,8-4,9/10,4-37,1 )

1/100sec. : F5.6 : ISO 125 : 10.4mm(FS.28mm)
: JPEG (Illustration-like effect)

最後のイラスト風写真のようなピクチャーエフェクトも多才で使いこなしも愉しそうですし、まさに通勤鞄のお伴には最適な一台ですね。
これで暫くはコンデジ選びに悩まされることもなくなるでしょう(それはそれで嬉しいやら寂しいやら、ちょっと複雑な感情ですが)

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2012年6月16日 (土)

クロネコさんからお荷物着いた

ひと月ぶりの更新ですねw
季節はすっかり梅雨に入っておりますが、皆様如何お過ごしでしょうか。

おちこんだりもしたけど、私は元気です(笑)


・・
・・・

そう、カメラを衝動買いする程度には。

Dscrx100_body Sony
Cyber-shot DSC-RX100

何を隠そう、マイファースト・ソニー・カメラ、です。

年初にX-Pro1が出た時、「今年はカメラ買わないことに決めました」なんて負け惜しみに掲げたマニフェストを、まさかたった4ヶ月で撤回するハメになろうとは…自分も民○党のことは言える立場ではないですな
( ´_ゝ`)クックック・・・( ´∀`)フハハハハ・・・(  ゚∀゚)ハァーハッハッハッハ!!

なにしろ今回、このカメラの発売情報に初めて触れたのがこの時なのですから、いつものように資金繰りだとか心の準備とか全く出来なかったのも致し方ありません…というか、それくらい今の自分にジャストミートなコンセプトの新型だったワケです。
長年メモ撮りやブツ撮りに愛用していた Canon Powershot G7 も流石にくたびれてきて画素欠けや素子ゴミの写り込みが出てきてしまい、近頃はブログに載せる程度のブツ撮りにはスマホの Xperia pro で誤魔化すほどに手を抜いていたので、手軽にオールマイティに使えて嵩張らない(沈胴レンズの)コンパクトデジカメが必要だなと常々考えていたところにコレですから、正に渡りに舟だったと。

Q_dscrx100 実は去年 PENTAX Q を入手した背景もこれに近いのですが、ナノサイズながらもやはりレンズ交換式は鞄にいれて通勤するというのには若干無理があるのですよね。それに 01 PRIME レンズの写りには満足していますが、メモ撮り用途だとやはりズームが欲しくなるのも人情。マクロレンズがまだ暫く出てこないだろうというのも、今回の決断のひとつの要因ではあります。
こうしたことが重なって、自分にしては珍しく現物見ずの発売日当日衝動買いという暴挙に至ったwワケですが、現物を手にした第一印象は「小っさ!」
Qと並べてみると、サイズ感はほぼ一緒。中身のギッシリ詰まった感覚も似ていて、どちらもやっぱり自分好み…Web情報でひと目ぼれしただけのことはあるようです。
詳細な製品レビューは各所に載るでしょうから、自分は早速充電して、夕方からのおでかけがてら試写をしてきました。

新しいカメラを手に入れたら、なんとなく行ってしまう東京国際フォーラムの硝子棟で、とりあえず広角端28mm/ISO800。

Tokyoforum_dscrx100_resize Tokyoforum_x100_resize
左がDSC-RX100。右がX100WCL-X100
どちらもAWBのJPEGで撮影。同一サイズにリサイズのみ。
この画像だけ見てもRX100はズームコンパクトとは思えないほど、画質を良く調教されていることが判ります。
ホワイトバランスはX100が電球色の雰囲気を残す傾向なのに対し、かなり強めにノーマル補正するRX100。でもラチチュードは若干狭め、かな。

Tokyoforum_dscrx100_zoom Tokyoforum_x100_zoom
切り出し画像で細部を比較してみると、RX100は結構シャープネス強めなあたりにコンデジらしさを感じますが、1インチの大型素子なだけにISO800でもほとんど偽色を出さずに自然な補正になっていると言っていいでしょう。

Photo Photo_2
望遠端はご近所猫をモデルにして(クリックでリサイズのみの画像が1200×1800の画像が開きます)。
ボケ味がちょっと硬めかなとは思いますが、それでも今までの極小素子コンデジとは一線を画す遠近感を手軽に表現できることに、ちょっと感動しました\(^◇^)/
数時間しか使っていないのに、レンズまわりのコントローリングと背面十字ボタン兼用ホイールで、苦もなく思い通りの露出調整ができることもコンデジを越えた感覚でイイですね。

ブツ撮りにはどれくらい使えるでしょうか。
このカメラ買うと決める前から決まっていた餃子の会に参加しがてらチェックw(こちらはJPEG撮影後画質調整済み)

Gyoza_02 Gyoza_03 Gyoza_04_05
Gyoza_07 Gyoza_06 場所は六本木の新北海園。変わった餃子が沢山でてきました。
もちもちプリプリの海老蒸し餃子に、可愛いハリネズミのアーモンド揚げ餃子とイカや金魚の蒸し餃子はまるでお菓子のよう。
アツアツの鉄板水餃子はガーリックが効いていて香ばしいのに「焼餃子とは違うのだよ焼餃子とは」という不思議な感覚。
ひとくちに餃子といっても、こんなにバリエーション豊かなものなのですねぇ…などと感心していたり、集まった面々のお話に聞き入っていたらあっという間に時間が過ぎてしまってロクに検証できませんでしたよw

Sasa_danbo_2 ・・・っていうか、今日の参加者、写真撮り過ぎですww
まぁガジェット好きカメラ好きの集まりですから予想はしていましたが。

(←ダンボー越しに餃子撮影に余念がないのは紗々さん

ちなみにRX100、マクロに関しては(カタログ値でレンズ先端から5cmと)思いのほか寄れるものの、広角端のみなのでちょっと工夫が必要…それでも28mmという画角とF1.8の明るいレンズに強力な手ぶれ補正があいまって、比較的暗い飲食店内でも気軽に撮っても失敗が少ないことは実感できました。
まぁ大型素子にコンパクトなズームレンズではとても難しい設計なのかもしれませんが、それでもあえて我侭を言わせてもらえるなら、広角端外しても寄れるようにマクロモードの設定は欲しかった、かな。
あと若干誤算だったのは、その大型撮像素子故の被写界深度の浅さ…フォトジェニックに撮るにはいいんですが、説明写真となるとこの特性は痛し痒しなので、上手いこと極小素子の PENTAX Q と使い分けしていきたいと思うのでした。

以上、なにはともあれ駆け足でのDSC-RX100ファーストインプレッションでした〜。

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2012年2月12日 (日)

一眼福

Cp_nikonlady 眼の保養をするため 最新カメラを見て触れてニンマリするために、毎年恒例CP+へ行ってきました。
そういうタイムリーな話題は会期中にアップすればいいのにと思われる方もいらっしゃるでしょうが、公式非公式あわせて見どころレポートはそれこそ今時いくらでも詳細な記事が会期前にアップされていますので、そういった情報と一緒に自分のような一般人の個人的感想を事前に仕入れてしまうのは、ちょっとネタバレ的というか先入観に繋がってしまって、実際に現場へ足を運んでも愉しめくなってしまうんじゃないかな…なんて危惧を抱いたりしたので、今回はあえて会期終了を待ってブログアップすることにしました…などとイイワケw。

ちなみに右写真はニコンレディー。

DATA : OLYMPUS E-30 / Leica D Vario-Elmarit 14-50mm F2.8-3.5 ASPH. MEGA O.I.S.  
1/320sec. : F3.5 : ISO 200 : 50mm (FS.100mm)

自分が訪れたのは一般公開初日の2/9。去年X100を見に行った時の混雑に懲りていたので、平日昼間ならそれほどでもないだろうとタカをくくっていたのですが、ふたを開けてみれば一般開場の12:00には受付は既に長蛇の列という・・・幸い自分はかなり早い時間に現着して事前に入場パスを引き換えてあったのでスムーズに入場できたのですが、それでも場内の目ぼしいブースは既に人で溢れていたので、急遽予定を変更して今回もチェックする製品をピンポイントに絞ることにしました。
(最終的には4日間で昨年の5万人弱を大幅に上回る6万5千人が集まったそうなので、初日のこの程度の混雑ぶりなど土日に比べたら屁でもなかったらしいのですが。。。)

Omd_silver_12mm ということで、なにはともあれ今回はコイツを触っておかねばと思っていたブースへ直行!

OLYMPUS OM-D E-M5

ハンズオンには自分が列んだ時点でもう40分待ちとか!! (;´∀`)
こんなことならやはり優待チケット手に入れて10:00からの事前入場しておけば良かったかと若干後悔しましたが、まぁそれはそれでおそらく一日体力が保たなかったでしょうし。。。
列んでいる間におねいさんがカタログ配ってくれたりとなかなか気が利いていましたので、それほど退屈せずに大人しく待つ事が出来ましたが、結局実際に手に取る事が出来るまでに入場から50分ほどを費やしてしまいました。

Omd_grip Omd_grip_back ようやく手にした実機は黒モデル。あらかじめ見ていたWebの写真より、現物はずっとコンパクトでかっちりした堅い素材で出来たメカ的印象を受けました。まさに銀塩時代のカメラを思い起こさせるサイズと質感。なのでいきなりオプションの縦位置グリップとか合体させても、かつてのモードラ搭載機並のスケールで、手の小さい自分には嬉しいサイズですわ。

正直言いましょうw
M.ZD12mmF2.0付けた姿はかなりカッコイイです、はい。
このパワーバッテリーホルダーHLD-6は、グリップ部と縦位置シャッター搭載の拡張バッテリー部の2段構えなので用途に応じてグリップだけの装着も可能とか。バッテリー拡張時には、撮影コマ数で360→640枚までのスタミナ性能を得るそうです。
上記フル装備にしても800g程度とのことで、自分としては重量バランス的にも素の状態より持ちやすいと感じました。

Omd_eldisplay_underangle Omd_menu
背面モニターは可動式で上下方向(上80度〜下50度)にチルトするので、2軸可動方式ほどではないにしろかなりの自由度があります。3インチの有機EL61万ドットで彩度の高い見易いモニターであることは確かです…が、視野角が若干狭めで見る角度による色味の変化が案外大きく気になるレベルなのが残念なところ…日中ピーカンな場所での視認性はいいのかもしれませんが、画像チェック時にあまりにも記録画像と印象が違ってしまう背面モニターというのはいかがなものかと常々思っている自分ですので、ここは枯れた技術の高精細液晶を採用した方が良かったのではないか、と。

気になった点はもうひとつ、後ろから見てファインダー右側のメインダイヤルが壊滅的に使いづらい位置にあること!!
これには正直苦笑してしまいましたよ。普通に握って右手親指でダイヤルを回そうとすると背面モニターの右上角に関節が当って(>_<)イタイは、アプローチ途中にある小っちゃいくせに結構出っ張ってる再生ボタン押しちゃうわで、よほど手が大きく親指が長い人でない限り、誤操作しまくるんじゃないかと不安になってしまいます。
これはやはりかつてのOMシリーズに似せたデザインというのがまずありきで、インターフェースはそれにしたがって(ロクに考察せず)当てはめていったんじゃないかと思わざるを得ない…機能美とは正反対のお粗末なレイアウトと言わざるをえませんねぇ。だいたい、本来のOMではこの位置にあるのはシャッタースピードダイヤルですから、つまんで操作するものなのですよ。それをデジカメでは設定値をスピーディーに変更するため生まれた、最も頻繁に操作する親指メインダイヤルにするとか…機能が違えば最適な位置も違って当然というメカの基礎がないがしろにされている、ただこの一点ですっかり自分は萎えてしまいましたよ、(;´д`)トホホ…。

気を取り直して、ファインダーを覗きます。
144万ドットの電子ビューファインダーは今となっては普通のスペックですが、背面モニターほど極彩色ではないチューニングで好感が持てます。早いスイングでもタイムラグを感じることなく自然に追従するあたりは、なかなか良く作り込まれていると思いますが、欲をいえばココも折角ですからもう少しファインダー倍率上げてほしかったですねぇ。あと、アイセンサーによるファインダー切替えが若干もたつくのも細かいですが気になったところ。
ファインダーの軍艦部中央配置に関しては、右目で覗いた時に鼻が背面モニターに当る感じは懸念していたほどではなかったのですが、ミラーレス機としての必然性は自分にはやはり感じられませんねぇ。
ちなみにファインダー上の不自然な出っ張りはやはりアクセサリーポートでしたね。メーカーではマクロアームライトMAL-1PENPAL PP-1 あたりの装着を想定しているとか。


Omd_43adaptor_1122 FourThirds/micro-FourThirdsアダプター経由で手持ちの竹レンズZD11-22mmを付けてみたら、案外納まりは悪くないですね。
心配していたコントラストAFの反応も、中央一点AFならばそれほど悪い感じではなく、これなら充分使えるレベルかと。
ボディとともに新型のMMF-3ならばアダプター自体も防滴防塵なので、ようやくレガシーFourThirdsの防滴防塵レンズ群にも活躍の場が与えられたというところでしょうか。
ペットボトルの水をだばだばかけるなんてパフォーマンスの動画も公開されていますが、まぁここまでしないにしても、やはり小雨や波しぶきのかかる海辺での撮影も気兼ねなく出来るメリットはなかなかのものがあります。
Omd_43adaptor_proof クリアケース展示で松レンズZD14-35mmF2.0付きのなどもありましたが、この姿だけ見るとついつい買ってしまいたくなる程度のインパクトはありますw
ちなみに右手前にあるのは付属のガイドナンバー10のフラッシュFL-LM2だそうです。これ、アクセサリーポート接続なので汎用出来ないのが残念ですねぇ。。。
OLYMPUSは何気にアクセサリーの類いに小粋なものが揃っているので、そういった愉しみ方はあるかも…そうそう、嬉しいことに純正で防水ハウジングが設定されているのも写真派ダイバーには朗報ですね(僕はすっかり陸ダイバーですが。。。)

以上、文句もかなり言ってしまいましたが未だE-30ユーザーですからそれくらい言う権利はありますよね? とりあえずOLYMPUSファンが長いこと待ち望んでいたハイグレードミラーレスの製品化がなされたこと自体には、大いに意義があると感じました。FUJIFILMのX-Pro1といいコレといい、こういった製品が出てくることで写真文化のステージがまた一歩進むことは確かですからね。


Om1_ep2_ministrap 前述の通り、残念ながら今回も自分がmicroFourThirds機を購入するというシナリオにはなりそうもありませんが、E-P1登場時とはまた違ってある種の期待というか希望を感じることはできたので、OM-Dのシリーズには注目していきたいと思っています。
左の写真はオリブースでもらったミニチュアOM-1と、以前雑誌リアルデザインに付属していたミニチュアE-P2(それにしてもやはり製品名自体をOM-D5あたりにしておいたほうが良かったんじゃなかろうか…フジもX10からFinePix銘を外したんだから、オリも次からはそうしようよ。。。)

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2012年1月31日 (火)

イチかヒャクか、それが問題だ!

Xnight_syotogallery このところバタバタしていてエントリーが遅くなりましたが…26日に開催されたFUJIFILMの「Xシリーズ」体感イベント“X-Night”へ行ってきました。

富士フイルム株式会社が過去のモニター参加者を中心に招待した発表会に参加して書いています。今回のイベントに関してメーカーからの報酬、及びその他の取引関係はありません。 また、事実誤認時の修正と本定型文の掲載以外、メーカーから記事の内容に対する関与は受けていません。

X100ユーザーですから、自分が招待されてもいいよね、ね? w
勿論、お目当てはX-Pro1ですよ。来月早々CP+も開催され、当然そこでも触る事が出来るでしょうが、一日も早く触れてみたいと思うのがマニアというものですからね。

場所は渋谷の SHOTO GALLERY
Bunkamuraオーチャードホールの向かいにある、それほど大きくはないものの洒落たイベントスペースです。
日中プレス向けの発表会もここであり、X-Nightと銘打っているだけに夜の部も用意されている…ということで、ちょっと普段の新製品発表会とは違う趣の会場。1階はプロの方々が実際にX-Pro1で撮った作例写真の展示、2階が製品のタッチ&トライコーナー、3階ではDJサウンドが流れるクラブイベントとなっておりました。
今回は昼間の発表会とこの夜の部のすき間時間に、みんぽすさんのモノフェローズイベントがセッティングされて、自分はそこに参加させていただいたというわけ。
残念ながらまだまだファームウェアは煮詰めている最中ということで撮影画像の持ち帰りは無し。ですので今回は画質評価も無しの、以下はあくまでハードウェアとUIの操作性チェックをしたyonhongi個人の感想ということでヨロシクであります。


Xpro1_18mm_35mm_60mm 早速X-Pro1とご対面〜。

装着レンズは XF18mm F2 R
左が XF60mm F2.4 R MACRO
右が XF35mm F1.4 R

Xシリーズ待望のミラーレス(とはあまりメーカーさん側は呼んで欲しくないようです…別カテゴリーのプレミアムカメラであると…)は、X100と比べてもひとまわり大柄で、外観イメージとしては完全にレンジファインダーカメラ。銀塩機を知っている自分のような世代には、懐かしくもあり嬉しくもあり。確かにX100もクラシカルなデザインではあったのですが、X-Pro1はそのサイズ感もあってかなり立派にカメラカメラした存在になったなぁというのが第一印象。
同時に用意されたレンズが全て単焦点なことや、そのうちのXF18mmレンズがパンケーキというほど薄さを追求したものではないことなどからも、従来の小型軽量を信条とするミラーレス機とは一線を画すコンセプトで造られたことが感じ取れます。
Xflens_xmount_2 かつてのフジカXマウントを彷彿とさせる新規に興されたXマウントもそのひとつ。フランジバックこそ17.7mmと極端に短く、またレンズ後玉がさらに数mmボディ側に潜り込む設計というのがちょっと珍しいものの、軽量化の為に安易に樹脂化したりせずレンズ側にも金属製マウントを採用してある点などに、その本気度が垣間見えます。
ボディ/レンズともに“MADE IN JAPAN”なのも、やはり嬉しいですねぇ。
勿論、機械式カップリングの無い全電子式マウントですので、絞りもピントもレンズ内モーター駆動なのですが、鏡筒も金属で絞り環を備えたデザインは奇をてらう事なく、全てにおいてオールドスタイルに徹しています。
そういえばマニュアルフォーカスも格段にし易くなっていましたねぇ。ピントリング回した時の追従性が随分リニアかつスピーディーになっていました。これならMF使う気になりますw
対してAFは正直なところ相変わらず可もなく不可もない感じ。特に気になったのがXF60mmマクロ装着時の近距離撮影時、フォーカス域の行ったり来たりが結構頻繁で時間がかかったところ…これはまるで初期の一眼ライブビュー撮影でのコントラストAFのようで、まだまだファームウェアが固まっていない状態とはいえ若干の不安要素でもあります。
この点は製品版で要確認ですね。

さて見た目は武骨な印象すら与えるX-Pro1ですが、手に取ってみると若干印象が変わります。
標準レンズであるXF35mmF1.4を装着して持ち上げた瞬間、正直軽いと感じました。これは自分だけではなくまわりにいた方々もそうだったようで、(実際「X100比で外見がひとまわり大きくなった割には」という条件付きではありますが)想像より軽く感じるのは確かなようです。
カタログ値を見ると X-Pro1ボディ約450g ≒ X100(約445g) なんですね。

Xpro1_optiongirp Xpro1_griphold
ちなみにX-Pro1にはオプションで底面三脚ネジ穴を使って装着するL字ハンドグリップも用意されていて試作品を実際に付けた機体も試させていただいたのですが、これがまたなかなか秀逸な握り心地でして更に軽く感じるというちょっと不思議な感覚でした。標準グリップの上2/3ほどにかぶさる形で付くグリップは若干見た目が??(というかカッコイイとは言えないかも…)なのですが、これは自然と人さし指がリレーズボタンに中指がファインダー切替えレバーへと掛かるようにした結果がこの形なのですね。底面はプレートで覆われてしまうので、バッテリーやSDカードの出し入れ時にイチイチ外さなければならないのが残念ですが、カメラを実用面で評価するならばこのアクセサリーはやっぱり買いだと思います。

Xtrans_cmos_2 気合いの入った新開発は他にも。
肝心要の撮像素子、その名も“X-Trans CMOS”

従来の撮像素子がRGBの三原色フィルターを規則正しく格子状に配列していたが故に、細かい縞状のものを撮影すると発生していたモアレや実際の色とは違う発色をしてしまう偽色といった弊害の発生を緩和する為、光学的には余分な「ローパスフィルター」層が必要であり、近年各社がその排除のためにあの手この手を駆使しているというのはご存知の通り。
画像処理エンジンの高速高性能化でソフトウェア的にそれらを軽減する術が確立されつつある昨今は、ローパスレスの機種も見受けられるようになってきましたが、今回FUJIFILMはフィルムメーカーらしく撮像素子そのものを工夫してきたというのが素晴らしい…いわく、銀塩フィルムにモアレや偽色がないのなら撮像素子もフィルムライクな構造にしてしまえばいいじゃないか、と。
フィルムライクな撮像素子構造といえば真っ先にRGB三層素子のFoveonが思いつきますが、これはこれでまたなかなかクセがあってSIGMAはじめ各社製品化には大変苦労しているというのは周知の事実。
そこで従来2×2の画素を単位として作り出していたピクセルを、9倍の6×6画素を一単位としてそこに意図的に周期性を下げた配列でRGBフィルターを配列することで、従来技術の発展型一層素子のまま、よりシンプルにローパスレスに出来たのがこのX-TransCMOSというわけです。
作例展示コーナーで畳3畳分という超特大サイズに伸ばされたモデルさんの顔写真なんかもありまして、産毛の質感や唇のキメまで再現されたのを見る限り、ローパスレスの解像感は相当なものであると言っていいでしょう・・・これは早く製品版実機での画像を見てみたいですねぇ。

Xpro1_ovf_60mm X100でその実用性は十二分に体感している光学式/電子式切替えのハイブリッドビューファインダーは、レンズ交換可能なX-Pro1では2段階変倍機構が内蔵され“マルチ”に更に進化しました。
EVFならば撮像素子のライブビュー画像が表示されるので、レンズ交換してもその画角で表示されるのは至極当然なのですが、光学式ファインダーではそうはいきません。ここで割り切ってOVFは倍率固定にしてしまうことも開発時に検討されたそうですが、やはりここにもこだわりたい、つまらない製品は造りたくないとの想いから出来たのがこのハイブリッドマルチビューファインダーだそうです。
広角18mmレンズ(換算27mm)装着時には0.37倍のファインダーですが、標準35mmレンズ(換算53mm)装着時には自動的にファインダー手前に変倍レンズが挿入されて0.6倍像になるというギミックは、実際の動きを見ていただいた方が理解しやすそうなので、簡単な動画を撮ってきました。



ちなみに35mmレンズより焦点距離の長い60mmレンズ(換算91mm)装着時には上の写真にあるようにファインダーは0.6倍像のまま、スーパーインポーズされるブライトフレームが縮小します。これは今後出てくるであろう他の焦点距離のレンズやズームレンズでも無段階にこの方法で表示されるそうです。
またこの変倍は、前面にあるOVF/EVF切替えレバーを2秒引く事での任意操作も可能でした。
このギミックのためだけでも、X-Pro1を買う意味はある、かもw
ただちょっと残念だったのは、これだけ拘ったファインダーなのに何故かX100にはあった視度調整機構がX-Pro1では内蔵されず、視度調整対眼レンズの交換で対応になるとのこと。
目の悪い人ならわかるかと思うのですが、視力って朝晩や体調によって結構微妙に変化するんですよね〜。だからこそファインダーに視度調整機構は必須だと思うのですが。。。
変倍機構の搭載でスペース的に厳しかったのかもしれませんが、ここはたとえアイカップが多少大きくなってしまったとしても妥協して欲しくなかったポイントですなぁ。

X100_xpro1_menu_2 Xpro1_quickmenu
操作性がX100に比べて大きく改善されたのは、背面を見ると一目瞭然。
使いにくかった十字キー兼背面ダイヤルは廃止され、ひとまわり大きく押しやすいシンプルな十字キーと決定/MENUボタンになりましたし、いまいち使いどころが少なかった親指部のレバーもコマンドダイヤルになって格段に使い勝手が良くなっています。
また細かい部分ですが従来「撮影」と「設定」のふたつだけのタブで階層が深かったメニュー構成も、タブの細分化で随分選びやすくなっていましたよ。これは是非X100でもファームアップで取り入れてほしいところw
新設された“Q”ボタンを押す事で、背面液晶には設定値が整然と一覧表示されるクイックメニューも加わって、これがまたOLYMPUSのEシリーズで使い慣れたスーパーコンパネ同様シンプルだけど使える機能であることは一発でわかりました。
背面液晶自体も2.8インチRGB46万ドットから3.0インチRGBW123万ドットへとグレードアップしていて、まさに正常進化。
他にもレンズ根元の絞りリングが1/3EVステップになって更には1絞り単位でクリック感が変わっていたり、シャッタースピードダイヤルにロックが付いて文字が大き目の浮き文字でクッキリしたり、背が高くなった分は露出補正ダイヤルがボディにめり込む形にして親指リーチ範囲に留めてあったりと、X100ユーザーだからこそ合点がいく改善点が随所に見られました。


Xpro1_x100b そんな良い事づくめのX-Pro1、じゃあ自分は買うの? と訊かれたら…実はイベントから一週間ほど経つのに未だ決めかねています(爆)
こんな経験、なかなかないんだからね(更爆)

というのもX-Pro1は、実用機として間違いなく格段に進化していることが判った分、逆にカメラを嗜好品として見た場合のX100の出来の良さにも改めて気が付いてしまったから。

X100_silver_black

・・
・・・
そう、同時に発表されたX100 BLACK Limited Edition の存在ががが。
ブラックボディのX100を目の当たりにしてしまったら、なんというか精巧さというか凝縮感が薄らいでしまったように感じなくもないんですよねぇ>X-Pro1
それに全世界限定10000台で、既にそのうち相当数が売約済みと聞いてしまっては心穏やかでいられる筈がありましょうか、いやない(反語表現)。

とりあえずCP+まで迷うことにします。。。

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2011年8月30日 (火)

Q : ファーポイントでの遭遇

先月の半ば、モノフェローズ限定イベントでその誘惑に屈して(その壱その弐)から、この日が来るのをどれほど待ち焦がれていたことでしょう。。。

Pentax_q_box PENTAX Q / 01 STANDARD PRIME set 晴れてgetであります。
しかも発売日は8/31ですので、販売店が気を利かせて?期日指定配達にしたのを、わざわざ配達店までお迎えに行って、

フライングゲット 僕はひと足先に〜
キミの気持ち今すぐ手に入れようか〜♪

…とまぁ、まさにそんな気持ちで一日早く引き取ってまいりました。(;´∀`)
そんなわけで鼻息も荒く、まずは入手後レビュー第一弾は開梱・外観編「写真で見る PENTAX Q」でもやってみようかと思います。

Pentax_q_boxinner ケータイみたいな細長い箱の中身はこんな感じ(もちろん実際は緩衝材に包まれていましたが、流石にX100程の演出はありません)…充電器が巨大に見えてしまうほどにスケール感を狂わす本体の小ささ、この段階で既に充分理解できます。
USBケーブルとショルダーストラップは自分の場合使わないので袋のまま。
充電器の下に3.6V・1000mAhのこれまたケータイサイズの小さなバッテリーが入っていますので、早速を充電開始しておきます。
充電器は一般的な眼鏡アイレット式のACコードで繋ぐタイプ。個人的にはコンパクトカメラの充電器は(旅行などで持ち運ぶ事を考えると)コンセント直挿しタイプの方が好みなのですが。
出力は4.2V・600mA。バッテリーが小容量な分、フル充電は2時間程度で出来てしまいました。

Pentax_q_exmorr Pentax_q_01prime_face
ボディキャップを外すと、マウントの真ん中にこじんまりと1/2.3型裏面照射撮像素子が姿を現します(上写真左)。
この小さな素子が賛否両論なのはいわずもがなですし、体験イベントでメーカー担当者氏も言っていた通り喧々諤々の議論の末の選択であるのは確かですが、個人的には是非ここに正方マルチアスペクト対応の素子を組み込んで欲しかったですねぇ…次期モデルに期待w
素子とマウントの間の電子接点は10本。で、マウントは小径にもかかわらず6本ものビスでしっかりとマグネシウム合金のボディに結合されていて…ここがまず第一にグッときたポイントですね。
しかも本来なら少しでも軽量化したいところですが 01 STANDARD PRIME 側のマウントも金属で抜かりがありません。

レンズとボディを合体! (上写真右)
ちゃんとカシッという音とともに固定されるのがまたなんともいえず(・∀・)イイ!!ですね〜。付属のレンズキャップも他のPENTAX一眼に付いてくるのと同じタイプのツマミ式で、ミニチュアなのに精巧に作られたRGのガンプラみたいですw
イベントで見たトイレンズは被せ式の安価な樹脂キャップだったので、もしそれだったら何か他に手配しなければと思っていたところ、これは素直に嬉しいですね。

Pentax_q_battslot_2 Pentax_q_sdslot_2 Pentax_q_bottom_2
正面向かって右側面はバッテリースロット(上写真左)。
向かって左はSDカードスロット(上写真中央)。
そして底面にはHDMI端子とPC/AV端子がゴム蓋の下に隠れています(上写真右)。
極限まで小型化を突き詰めた為に生まれた、普通とちょっと違うこのレイアウトこそ、実は自分がQを購入する決め手になったといっても過言ではありません。
Pentzx_q_mp01c01 というのも、サイドに出し入れ頻繁なバッテリーやカードのスロットがあれば、底面の三脚穴の活用法がぐっと広がるから…たとえばポケット三脚などを付けっ放しで常用しても、このレイアウトならば充電時にわざわざ外す必要がなくなりますね(PC接続やHDMIのTV接続などはそれほど頻繁にするものではありませんし)

そんなわけで、今回のカメラ装備はこんな風にしてみました。
Pentax_q_fullequipped_2

  1. Manfrottoのポケット三脚 : MP1-C01
  2. Velbonのアクションレベルクロス
  3. Acruのカシェ・Type2ハンドストラップ(グリーン)
  4. VERTEXのアルミカラビナ : フラット5mm

実はAcruのストラップだけは納期が2週間ほどかかるということで、アイレット幅がほぼ同じはずのOLYMPUSのXZ-1用6mm幅で先行して今月初めに注文しておいたのですが、手元に届いたその当日、なんとQ用7mm幅が発表になったという(^_^;)
まぁ問題無く使えるから1mm程度の違いは構わないんですけどね。
水準器はK-7やX100にも内蔵されていますので、ないとなんとなく寂しいw
そしてやはり発表時のイメージ写真にあったキーホルダーにぶら下がったQの姿があまりにもインパクト強かったので、ハンドストラップと反対側には軽量なアルミカラビナを付けてみました。実際問題ハンドストラップは使用時には便利ですが、複数の機材を取っ換え引っ換えする場合には、やはりどこかに引っかけて持ち運ぶ術は必要かと。

・・・とまあ、これでひとまず撮影の準備は整いました。
生憎、引き取ってきたのが夕方だったので、ファーストライトは夜の自室にてありあわせのものをブツ撮り。

Pentax_q_sw20sample
DATA : PENTAX Q / 01 STANDARD PRIME
1/20sec. : F5.0 : ISO 800 : 8.5mm(FS.47mm) : RAW → JPEG in CAMERA

背景のトーンに粗さは見受けられますがカラーノイズは少なく、車体のマイカ塗装のラメ具合もきちんと質感表現できていますので、極小素子でもISO800でこれだけ写れば自分の用途には充分な感じです。
上の写真のモデルは1/43スケールのミニカーですので全長100mmほど。01 STANDARD PRIME の最短撮影距離ギリギリまで寄るとこのくらいですので、換算47mmという自然なパースも相まって、何気にブツ撮りには使えそうな予感がします。

以上、Qさま購入記念レビュー第一弾でした。

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2011年8月24日 (水)

ダイヤルOOOO

すこし前に入手していて既に一部の方々にはお披露目済みなのですが・・・

Vcmeterii_zoom Voigtländer VC-METER II (silver)

クリップオンタイプ単体露出計のド定番をようやく購入しました。
ハイ、今時カメラに外付け露出計なんて、ハッキリ言って無用の長物のなにものでもないんです(;´∀`)
でもカメラをひとつのファッションアイテムと考えると個性を主張するのに貼り革したり、場合によってはスワロでデコったりwすれば済む話なんですが、やはりそれだけでは物足りなくなるのが男の子心理というものでして、アクセサリーにも機能性を求めてしまうのですよ。
で、ウッドバージョンで更にクラシカルになったX100の軍艦部まわりにそこはかとない物足りなさを感じていた自分としては、ホットシューに常時挿しておいて目の保養にもなって尚且つ機能性のあるもの…というとコレしか思いつかなかったんですわ。

Vcmeterii_face Vcmeterii_bottom
露出計として至ってシンプルなこのVCメーターIIは、背面のオレンジボタンを押すと約8秒間動作して、前面のフォトダイオードで測光した情報を3点LED表示します。その表示を見て、上面の2つのダイヤルを回し最適な絞りとシャッタースピードの組み合わせを提示するという、とてもアナログな作法…まずこれが(・∀・)イイ!!んです。
ボタン電池LR44×2個で動作するので本体も実にコンパクト。シュー差し込み部を含めても厚さ十数mmなうえにアルミダイキャストボディはフラットデザイン且つ軽量ですので、常時装着状態でも嵩張り加減があまり変わらないのも嬉しいポイントです(光学ビューファインダーなどは出っ張りが案外ケース収納時にひっかかったりして邪魔になりがちなんですよねぇ)
シュー取付部は3点止めネジの位置をずらす事でカメラへの装着位置を移動可能。

Vcmeterii_x100 Vcmeterii_x100_bw_3
X100に装着!
どうですこの一体感。正面から見るとまるで専用オプションの如く、軍艦部の段差に想像以上にマッチしてくれたのは嬉しい誤算でした。
マグネシウム合金にガンメタの塗装が施されたX100とVCメーターIIの白銀色アルミとは若干色味に差がありますが、写真で見るより実物は違和感それほど感じません。黒モデルだともっとシックになるのでしょうが、個人的にはやはりこのシルバーのほうが適度な存在感があって好みですねぇ。
新聞写真のように粗いモノクロ写真にしてみるwと、トップパネルに並んだ4連ダイヤルの雰囲気がまた た・ま・り・ま・せ・ん !!
これぞまさにカメラ界のクアンタムバースト(爆)

Vcmeterii_x100_back 冒頭で無用の長物とか言い放ってしまいましたが、実際に使ってみるとなにげに露出計としての使い途もちゃんとありましてヾ(・∀・;)オイオイ
X100本体側露出計が評価測光や中央部重点測光なら、VCメーターは簡易スポットメーター的な露出を同時に出してくれます(測光範囲はライカ判換算70〜90mm相当らしい)ので、ポートレート撮影なんかには結構便利に使えるかもしれません。


なにはともあれ、ちょっとお高かったけど良い買い物をしました。
とりあえずこれにてX100のドレスアップは完了ですね。あとは使い込んでやるのみだ〜(;´Д`)

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2011年8月 5日 (金)

木肌美人

本業が忙しすぎて撮影に出かける時間が取れないので、泣く泣く家でカメラいじりばかりしている2011年夏であります(;´д`)トホホ…

とはいえ、昨今のデジカメは昔のメカニカルなカメラのように簡単に分解したりカスタマイズしたり出来るほど単純な構造ではありませんので、素人が手出しできるのはせいぜい外装の革を貼り換えるくらい…丁度Aki-asahiの貼り革キットでX100用が出たことをこの記事で知ったので、気分転換に早速イメージチェンジをしてみました。

全16種とかなり種類豊富ですが、折角(保証外行為のリスクを負ってまで)やるのですから標準と同じような黒シボはまず除外。
マイカラーであるところのオレンジ色に近いオーカーリザードやロープストラップと同系色のフラットキャメルにはちょっと魅かれたものの、暖色系とシルバーボディの組み合わせはなにやら Leica M7 エルメスエディション を想像してしまって(;´Д`) …却下w

そんなこんなで結局今回は、革ではなくウォールナットを選択しました。
X100_walnut いきなり完成画像!

シックな黒革巻からイメージ一新…いや一気にクラシック路線になりましたね。
お気に入りの児島商店レザーロープストラップRFの焦げ茶ともマッチング完璧で、想像以上の満足感です。
ボディサイドに回り込む部分には縦に細い溝が刻まれていて、曲げで素材が割れてしまう事を防いでいるのですが、それが明るい色のチェリーウッドほど目立たないのもウォールナットの良い点ですね。
グリップの握り心地も独特でして、さらりと乾いているにもかかわらず滑りにくいこの感触は、レザーのしっとりと手のひらに吸い付く感覚とはまた一線を画す心地よさです。
今頃のような汗をかく季節にはこちらの方が気持ちいいですね。

貼り替え自体はおよそ1時間の作業でした。
事前情報では素材自体に伸びの余地がある革系と違い、リアルウッドを薄く漉いたウォールナットとチェリーウッドのふたつは難易度が高く、それゆえ前後4ピースのものがあらかじめ2セット入っているとのこと…で、気構えて作業に取り掛かったのですが、実際には全く心配いらないほど切り抜き精度が抜群で、端部さえきっちり合わせてからゆっくり貼っていけば、たとえ1セットでも失敗する事はないでしょう。液晶保護フィルムをゴミ混入しないように貼る方が自分にはずっと難易度高いですねw

X100_leatheroff X100_nude_4
ただ一般的な貼り革と違って、今回のこのキットは貼り替え…つまり元々の黒シボ革を剥がす作業が事前に必要なのが手間でしたが。
端の部分を精密マイナスドライバーなどでめくり、そこからゆっくり徐々に剥ぐっていくのですが、糊が本体側に極力残らないよう慎重に慎重に。
X100_3tone そしてウッドを貼る際にはボディとの段差部分にしっかり食い込むよう、ステンレス定規のようなエッジのある道具で押さえ押さえ貼っていくと仕上がりが良いようです。
最難関は前面レンズ左側のビューファインダー切替えレバー…おそらく製品は革を貼ってからレバーを押し込んであるとみえて、黒シボ革はレバー裏の上部で細く繋がっているので、剥がす時はエイヤッと気合いで革を伸ばして取り去ってしまいましょう。
ウッドシートの切り抜きはこの部分だけは若干大きめに切り欠いてありますので、レバーはそのまま精密ドライバーの先端で少しずつ押し込むように。貼り終えてしまえば純正と遜色ないくらいに隙間は見えなくなります。

X100自体まだ購入から半年ですから、残っていた製品保証が無くなってしまうというデメリットはありますが、それでも充分満足がいくイメチェンアイテムであることは確かです。まぁ万が一故障の際には有償修理になるだけですし。


以上、久々の魔改造報告でした。

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