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2009年7月26日 (日)

働き蜂の思わぬ休日

この週末はK-7の撮りおろしも兼ねて、横浜で夜景でも撮ってこようと画策していたのですが、思いがけずの体調不良でそれも叶わず…同行して下さるはずだった方々にはご心配とご迷惑をお掛け致しました。

そんなわけでちょいと間が空いてしまいましたが、自宅で悶々としつつ(苦笑)もヒマな時間だけは出来たので、K-7の特性テストを簡単にやってみました。
K-7ネタ第三弾は、巷で賛否両論の画質編です。

Palegreen
『pale-green』

DATA : PENTAX K-7 & smc PENTAX FA77mm F1.8 Limited
4sec.: F11 : ISO 100 : 77mm(FS.118mm) : K-7 Ver. 1.00 internal developing

そもそもKマウントの手持ちレンズは一本しかないわけですから、まずはそのレンズの特性を知っておかねばボディの画質をとやかく言うことは出来ません。
現在PENTAXのK(AF)マウントレンズには、APS-Cデジタル専用DAシリーズとそれ以前の135(フル)サイズ銀塩用FAシリーズ、およびデジタル最適化しつつ135サイズ対応のDFAシリーズといった区分があるのですが、デジタル機に最適化されていない FA77mm F1.8 Limited をK-7で使うとどんな影響があるのか、ちょっと興味のあるところでした。

Fa77mm_f 最短撮影距離70cmという寄れないレンズでブツ撮りというのもなんなんですが、サンプルになりそうな手頃な大きさの物で手近にあったのがAppleのワイヤレスキーボードだけだったので…これを絞り開放F1.8からF22まで変えて撮影し、その他の条件は揃えてK-7本体内でRAW現像してみました。
ピントはキーボードのGの位置に固定。その部分をピクセル等倍に拡大した物をF値ごとに並べたのが右の写真です(クリックで等倍表示)。

こうして見比べると流石に開放のF1.8では描写に甘さが見てとれます…が、個人的には非「デジタル最適化」で懸念していた程ではないなという印象。あえて条件的に厳しそうな白っぽい物を写してみたのですが、よく言われるフリンジっぽさは(この中心部分はもちろん周辺部でも)確認できませんでしたので、K-7の撮像素子とFAレンズの相性はそれほど悪いわけではないようです。
ただし絞り開放状態では、全体像での周辺光量低下が若干感じられますので、明るいレンズだからといっても開放付近を多用するのは控えた方が良さそうですね。

一段ちょっい絞ってF2.8になれば描写の甘さはかなり落ち着いてきて、F4〜F8の常用域では各キー間のアルミの質感もきちんと写っていますので、実用上の解像度も充分あると言えるでしょう。
その後、F16〜F22まで絞りを進めて行くと今度は回折の影響でしょうか、また描写が甘くなってきます。F22では露出も若干アンダーに振れています(デジタルには低照度相反則不規と言われていますので、単に長秒露光時は露出が不安定なのでしょうか?)ので、美味しい部分はF4〜F11あたりということになるのでしょう。


FAレンズの特性がある程度把握できたところで、次はいよいよK-7ボディ(というか撮像素子)のテストです。

Butasan_otousan ココログの1MB転送規制がありますので等倍画像は容量的に載せられません…ということで、サンプルの全体像は実際に良く使うケースを想定して50%にリサイズしてあります(クリックで拡大)。
ブタさんとお父さん犬のぬいぐるみを被写体に、ISO感度を200〜6400まで変えて撮影。
ピントはブタさんの目ピンでF値は共通で5.6。ダイナミックレンジ拡張は使用せず、高感度NRはISO1600以上でON(高)になっています。こちらもK-7本体内現像です。

巷では低感度でもノイジーだと散々貶されているK-7ですが、ISO200を見る限りは特段酷いとは思えませんけどねぇ(最低感度はISO100ですが、最近の機種は基準感度が200のことが多いようなので、あえてISO200からにしてみました)
まだ試してはいませんが、ハイライト/シャドー補正をかけたJpeg画像が特にノイジーだと言われていますので、もしかしたらそれは画像処理エンジンの特性なのかもしれません…が、自分は基本的にRAW撮影派なので、その場合はあまり気にすることもないだろうとタカをくくっています。

K7_isozoom 高感度ノイズに関しては(左写真は部分拡大)、個人的にISO800までは全く問題無し。
ISO1600から背景や暗部に色ノイズが乗り始めますが、室内での気軽な撮影くらいなら充分に使える範囲だと思います(本体内ノイズリダクションが「高」でもこの程度なので、ノイズリダクションの効き自体を弱めている可能性はありますね)
流石にISO3200は像の輪郭が崩れてきますし、拡張設定オンにしないと使えないISO6400で、画質を兎や角言うのもナンセンスと思われますので、自分の場合の実用範囲はISO100〜800(非常時にISO1600まで)といったところでしょうか…これは感覚的にE-30とそれほど変わらないか、良くて半段分K-7が有利という程度でしょうか。

K7_e30_iso3200zoom_3

(レンズの焦点距離も素子の画素数も違うのであくまで参考程度にしかなりませんが…)試しにE-30でなるべく似た条件で撮影してISO3200で比較してみると、K-7のほうが若干色ノイズが少なめ、且つ画像に締りがあることが見て取れます。
常々(画素ピッチが狭いので)高感度に不利と言われ続けてきたフォーサーズも、こうして比べて見てみると今やそれほど卑下することもないんじゃないかとの思いが半分、やっぱりK-7の高感度特性はそれほど良くないのかなぁという思いが半分の、ちょっと複雑な結果と相成りました。

あとひとつ気付いたのが、E-30のハイライト特性がやはりかなり良いんじゃないかという事。
それぞれオートのホワイトバランス傾向が違うので、ちょっと作例としては判りづらいのですが、白いお父さん犬の階調表現の滑らかさについてE-30のソレは特筆物だと思うのです。素のダイナミックレンジの広さでは、E-30 > K-7 なのは明らかなようで、どちらかというとこの傾向の違いこそが今後それぞれの機種を使い分ける際のポイントとなりそうな気がします。

ヒマに任せてさんざん等倍画像で確認したので、発売当初に各種掲示板で話題になった「縦線」や「縦縞」が出るといった不具合は、とりあえず自分の機体には出ていないようなので安心しました。
ただし「自動水平機構」ON時に左側ラインAFセンサーが合焦不可になるバグは確認できましたので、これはいずれあるであろうアップデートでの対応待ち、ですね。
[2009/07/29 追記]言ってるそばからファームウェア・アップデートのVer.1.01でこの件は修正されました。

Photo_2 とココまで書いて、ふと窓の外を眺めると、これでもかという程の青空が目に飛び込んできました。
体調がまだすぐれないとはいえ、あの青空を前にしては居ても立ってもいられませんて。
てなわけでK-7だけ持って近場を軽く散歩。おあつらえ向きに近所でヒマワリが元気良く咲いているのに遭遇しました。
思いのほか風が強くて、前後左右に大きく揺れる花にはピント合わせ散々苦労しましたが、思い付きで撮ったにしては良い空の青が出たんじゃないかと、ちょっとだけ気分が良くなりました(単純な自分happy01)。
C-PLフィルター使わずにこれだけ鮮やかな青が出せるのはCMOS素子全盛の昨今の機体ではちょっと珍しいかも。これもまた思わぬ収穫でした。

Photo_3

強い風の中、小さなハチが必死に集蜜している姿を見て、自分も頑張って早いとこ完全復調しなきゃいけないなあと…じゃないと今年の夏は、なんとなくあっという間に過ぎてしまいそうです。


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コメント

先日の撮影で自分のカメラの限界を知らなきゃだめだなぁと思いました。
フイルム時代の方が頻繁にレンズテストを、やっていたのは何故なんでしょうかねぇ?笑
やっぱり少々不自由な方が人間努力を、怠らないのでしょうか?爆

投稿: 工場長 | 2009年7月28日 (火) 22時14分

こうしてキレイに並べて比較していただくと、自分でも違いは何とかわかります。
しかし私の場合、自分のカメラの美味しいところを知らないまま漠然と撮影しているいるんですよね…
そんなところが大きな差になって出てくるのでしょうね。
それにしても夏らしい被写体が見つかりましたね!

投稿: とも | 2009年7月28日 (火) 23時42分

>先日の撮影で自分のカメラの限界を知らなきゃだめだなぁと思いました。
そうなんですけど、なかなか手間がかかるので、余程ヒマじゃなきゃできないですね(汗) → 工場長さん
今回はついでにK-7とE-30、それに手持ちレンズ4本のAF微調整までやってみたんですが、K-7&FA77mmは一箇所だからいいとして、E-30は測距点毎に設定できる鬼仕様なので、正直疲れました。

>こうしてキレイに並べて比較していただくと、自分でも違いは何とかわかります。
そう言っていただけると苦労した甲斐があります。→ ともさん
ただ、正直なところデジカメも1000万画素越えたあたりから、こんなふうに等倍で云々しても殆ど意味なくなっているとは思うんですが、やっぱり一応知っておきたいという好奇心を満たしているだけなんですよね。

投稿: yonhongi | 2009年7月29日 (水) 11時47分

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