時をかける「まんと」
旅行2日目午後の部は、斑鳩へ下って法隆寺・中宮寺へ。
日本最古の木造建築である五重塔を今に残す法隆寺の境内は東西に長く、本来ならばじっくり時間をかけて回りたいところだったのですが、いかんせん時折降る天気雨に悩まされて、大講堂内の薬師三尊像と四天王像を拝むにとどまりました。
こちらのお寺はその古さから国宝重文クラスの文化財が至る所にあるという感じですが、実際に目にできるものは案外少なく、観光客的見地からももう少しオープンにして欲しいものだなと…まぁ文化財保護の見地からすれば致し方ない面もあるのでしょうが、他の寺社が比較的間近にそれらを見られるのと比べてしまうと、金網越しの拝観や期間限定公開のものが多過ぎて、ちょっと残念でなりません。
東院伽藍の夢殿の隣の敷地には、尼寺中宮寺が隣接していました。
ここでは弥勒菩薩(寺伝では如意輪観音)半跏像を拝見。教科書でも有名な「東洋の考える人」ですね(笑)
案外小振りなその仏像は黒々とつややかで、一見して素材が何か近くで見ても良くわからないのですが、クスノキの寄せ木作りだとのこと。丁度修学旅行生と一緒になったので、テープでの説明を聞くことができました。
アルカイック・スマイルの代表といわれるお顔は確かに優しい面差しで、髪結いの形といい何かしら日本古来の人の姿を思い起こさせてくれます。
中宮寺の元々の四天王寺式伽藍は500mほど東に礎石跡を残すのみで、ほとんどの宝物は法隆寺に移り、今では法隆寺のこの場所を拝借して近代建てられたコンクリート作りのお堂にこの半跏像が本尊として安置されているのみのこじんまりとしたお寺になってしまっています。
2日目のお寺巡りはここまで。
そのあと旅館に帰って一服後、日が暮れてしまうまでの1時間ほどの間、今度はひとりで旅館近くの奈良公園周辺を電チャリ「オフタイム」でポタリング(そう、今回も積んで行きましたよ…あいにく活躍の場はこの時しかありませんでしたが)してきました。
途中シカさんに追っかけられたり、またもやにわか雨に降られたりしながらだったのですが、参道が長くて時間がかかるのでなかなか行く機会に恵まれなかった春日大社もお参りできましたし、若草山の麓まで上って千本桜の様子(また全然咲いてませんでしたが…)を見てくることもできました。
旅館へ帰りがけに土産物屋で「まんとくん」のストラップをゲット![]()
そこでのご当地キャラクター勢力図は、
「せんとくん」:「まんとくん」:「なーむくん」= 5 : 4 : 1 くらいでしたね。
まんとくんを見ていたらふと思い立って(笑)、夕食後に朱雀門のライトアップを撮影しに行って、なんとか2日目終了であります。
さてさて3日目。
旅館で朝食たらふく食べてからチェックアウト。奈良公園近くの吉野葛屋さんでお土産買ってから、一路宇治へ。
宇治といえばお茶に平等院と相場は決まっています。
修学旅行で絶対来たはずなんですけれど、鳳凰堂の中のご本尊様は拝んだ覚えが無いんですよねぇ、なんでだろ?
もしかしたら鳳凰堂内は別途拝観料(300円)が必要なんで、当時の修学旅行担当教諭にケチられたんでしょうか(爆)
冗談はさておき、1日目に行った浄瑠璃寺と同じ(お堂が池の西側にあって、池越しに東側から西方浄土を拝む)浄土式庭園ですけれど、規模が違いますねぇ。流石は世界遺産。これで青空桜満開だったら、きっと極楽浄土ってこんな感じ?!の素晴らしい景色なんでしょうが、ここでもにわか雨に降られる自分って一体…orz
奈良市街〜宇治〜京都市街は、距離の割に案外時間がかかりますね。
冬場の神社仏閣は拝観時間が16時くらいまでのところが多いので、間に合わないかと少々焦りながら建仁寺に到着。
『建仁寺唐子遊戯図』
DATA : OLYMPUS E-30 & Zuiko Digital 11-22mm F2.8-3.5
1/20sec. : F3.5 : ISO 800 : 11mm(FS.22mm) : ART Filter“Toy Photo”: Trim & Resize
前述の通り、自分的にはここが今回一番楽しめた場所ですねぇ。至る所、絵になる造形が溢れていますので、次回は是非とも撮影目的でじっくり時間をかけて回ってみたいところです。
建仁寺を出たところで16時を過ぎていたのですが、広隆寺が拝観時間17時までという情報を聞きつけて家族協議の結果行ってみることにしました。
広隆寺には、中宮寺の像と並び称される弥勒菩薩半跏像があるということですので、この際見比べてみましょうということで。
賀茂川の東にある祇園から市街地西の太秦までは、距離的にたいしたこと無くても移動にかなりの時間がかかります。しかも京都は(あくまで自分の個人的感想ですが)「日本一クルマの運転が荒い人が多い」場所なので、タイムリミットのある中で繁華街の四条大通りを抜けるのには相当神経を使いました。
果たして、なんとか拝観終了15分前に到着した広隆寺。境内中央にある本堂ではなくその奥、北側に建つ霊宝殿の中にお目当ての弥勒菩薩さまはイラッシャイマスとのことで、その中へ…入ってビックラしましただよ!
霊宝殿の中はさながら博物館で、入り口以外の壁3面にずらり、広隆寺所像の仏像さんたちが並んでおられます。大きいものでは千手観音立像の3m級のものから、広隆寺ゆかりの伝聖徳太子像(二歳)の数十cmサイズのものまで、数えたら裕に50体以上いらっしゃいました。
その中でも北の壁面の一段高い位置に、広隆寺の弥勒菩薩半跏像は安置されていました。
中宮寺の像と違って光背はないのですが、その分少し大きいでしょうか? こちらの像は一見して木造と判る色合い(アカマツだそうです)で、頬に右手をあてて右足を左腿に乗せるポーズこそ同じですが、その顔つきは大陸風の少々眉のつり上がった「いかにも仏様」的風貌でいらっしゃいます。
隣に百済観音像が並んでいましたが、このお寺の創建者が渡来系の秦河勝であることからも、大陸風のお顔立ちは納得いくものですね。
以上でお寺巡りも終わり、前エントリーの通り旅行最後の晩餐をして懐かしの我が家へと向かった次第であります。
3日間で8箇所のお寺さんをまわったわけで、なにげに濃密な修学旅行でしたね。
おいしいものも沢山食べ過ぎたので、明日からは少しだけ摂生しようと思ったり思わなかったり…。
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